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 ベビー > 子ども(2才以上) > 夏休みは子どもにお手伝いをさせよう!
時間もたっぷりある 子どもといっしょにいる 夏休みは子どもにお手伝いをさせよう!
2人の先生に聞きました お手伝いってどんな意味がある?どうさせたらうまくいくの?
お手伝いはいいことばかり。自尊心や思いやりの心も育ち、家族の会話も増えます
幼児教育の専門家
岩立京子先生
東京学芸大学幼児教育学科教授。心理学博士。1954年生まれ。幼稚園教諭や保育士を養成するかたわら、幼稚園児やその親の保育相談なども行っている。著書に『乳幼児心理学』(共編著・北大路書房)など。家庭では、中学3年の男の子と小学校3年の女の子のお母さん

「人の役に立つ」経験は、子どもの生きる力につながる
 子どもにお手伝いをしてもらうとよけいに時間も手間もかかってしまうのですが、それでもお手伝いはさせたほうがいいのですか?
「子どもの健やかな成長にお手伝いは必要なんですよ。最近、幼児教育の領域では『お手伝い』はとても重視されています。
 それは『お手伝い』をして『人の役に立つ経験』や『責任を果たした経験』を積むことが子どもの自信や生きる力を形成することにつながるからなんです。
 もちろん、子どもは駆けっこが速いことや逆上がりができるということでも自信にはなりますが、『人の役に立つ』というのは他者とのかかわりの中で、その子の自尊心や良い自己概念を育てます。そして役に立つことがわかると、他者のために何かしようという気持ちも芽生えてくるものなのです」
 では、自分の身の回りのことができるだけではだめなんですね?
「親は『お手伝いより自分のことだけやって!』と思ってしまいますが、やってあげたいという身近な人への思いやりの気持ちは幼いときからあり、大事にしてほしいものです。『これポイしてね』と頼むと捨ててくれますよね。ほめられるとうれしくてどんどんポイしてくれる(笑)。ほめられることも、役に立つ人間だということも、そして自分に自信がつくこともうれしいんです。
 反対に『役に立たないからじゃまよ』と、なんでもお母さんがやってしまうと、自分は必要とされていないか、何もできない存在だと思ってしまう。そうすると着替えもご飯もやってもらうのを待っているだけで、『自分でどうにかする』『自分から他者の思いに気がついて行動する』こともできず、自立できにくくなってしまいます」
 子どもが自立するための一歩はお手伝いから、ということですか?
「自立というのは、自分の身の回りのことができ、さらに身近な人と協力して、問題を解決し、社会の中でうまくやっていくこと。人間は本来支え合いながら生きていくものです。幼児は極端に言えば95%くらいは世話されている存在でも、あえて他人のために手伝うということを経験することがとても重要なんですね。
 よく幼稚園の先生が『先生は忘れちゃうかもしれないから、みんな覚えといてね』なんて言いますよね。先生は本当は忘れないんですが、子どもが覚えていると『助かったわ』とほめる。子どもは役に立って自分はすごいと思うことができ、また何かやってあげようと思う。そして自分の判断で行動できるようになる。そのようなものですね」
 
お手伝いは子どものやりたがることをたくさん体験させて
 でも実際には子どものお手伝いって必要ないんですけど…?
「家事が便利になり、少子化もあって、家事を手伝ってもらう必要がなくなっていますが、子どもには家族の一員としてお手伝いの体験をしてほしいですね。たとえば包丁が使えず、リンゴの皮もむけないので、果物や野菜を食べないというひとり暮らしの学生もいます。不器用なら不器用なりに何度もやって訓練していればできるようになるものです
 お手伝いは何をさせればいい?
「まずは子どもがやりたがることをやらせてあげればいいと思います。じゃまになるくらいやりたがる子はお手伝いをやるチャンスがあるでしょうが、何も言わない子どももやりたいと思っていることがあるはず。『やってみる?』と声をかけてみて、のってくることをさせればいいでしょう」
 お手伝いは毎日継続してやることが大事なのですか?
「幼児期の子どもはお手伝いと遊びの区別がつかないので、料理でも買い物でもやりたがります。でも、幼児には毎日続けることはまだむずかしいので、継続は考えず、興味を持って楽しくいろんなお手伝いが経験できるといいでしょう。そしてその中で、親といっしょにエサやりや水やりをして、エサをやらなければ死んでしまう、水をやらなければ枯れてしまうということを教えられるといいですね」
 子どもはどの程度のことができるものですか?
「3〜4才でも幼稚園のお当番を見ているとけっこういろんなことができますね。花の水やり、配膳、ハンガーに自分の靴下を干すなど、お願いしてみればできると思います。
  5〜6才ではゴミ出しや雑巾がけ、料理もピーラーで皮むき、ニンジンやジャガイモを切ることも。油ものでなければ皿洗いもできそう。
  7〜8才になれば、浴槽を洗ったり、布団カバーをかけたりはずしたりもできる、草むしりや、洗濯物を干す、とり込む、たたむなどもできる。料理もお母さんといっしょなら、火を使うこともできるでしょう」
 子どもといっしょに家事をやることはとても大変そうですが?
「子どもとの料理や掃除など、実際にやったことがなくて頭の中で考えていると『大変そう』とひるんでしまうけれど、やってみると子どもにも意外な力があって、その発見を楽しめると思います。とはいってもなかなかむずかしいですよね。私も仕事柄、教育的配慮などいろいろ考えてしまって、子どもといっしょの家事を楽しめないこともありますから(笑)」
 子どもが気持ちよくお手伝いを続けるには?
「思いやりで手伝ってくれたことですから失敗しても基本的には叱らない。そして『ありがとう』『助かったわ』と感謝すること。また、子どもだって大好きなアニメの時間はやりたくないでしょうから、その時間に無理やりやらせることもしない。それに、子どものお手伝いなんて完璧にはできません。浴槽洗いだってむずかしいんですよ。でもやってくれる気持ちを尊重しないと子どもはめげるんです。やってるうちにスキルも上がりますから気長に。たまにいっしょに浴槽を洗って、洗い方のモデルを示してやるのがいいかもしれませんね。うちも子どもが洗った浴槽がぬるぬるしていることもありますが、それはがまんしたり、たまに自分で洗ったり。『もちろん洗い直した』なんて言いません」
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