風疹

Part2全身の病気編 ■発疹の出る病気

風疹

俗に「三日ばしか」と呼ばれ、発熱と同時に、はしかに似た発疹が全身に広がります。
子どもにとっては軽い病気で、熱も発疹もほとんど出ないまま、かかったことに気づかずに終わってしまうことも。
ただし、妊婦が感染すると胎児に影響が出るので、注意が必要です。
予防接種は1才から受けることができます。

どんな病気?

全体的にはしかに似た症状が出るため、俗に「三日ばしか」と呼ばれています。はしかに似た症状で発疹も全身に出ますが、はしかほど重くなく、熱は1~2日、発疹も3~4日で消えることから、こう呼ばれるようになったようです。はしかの場合、高熱が出て3~4日してから発疹が出てきますが、風疹の場合は熱と同時に発疹が出るのも特徴です。
原因は風疹ウイルスで、くしゃみやせきなどで飛沫感染します。潜伏期間は2~3週間。4~10才くらいの子に多く、集団生活をしない赤ちゃんがかかることはあまりありません。

発熱や発疹と同時に、首や耳の下のリンパ腺がはれます

この病気は、発熱と同時に小さな赤い発疹が首から始まって、全身にパラパラ広がります。熱は多くの場合37~38度程度ですが、ときには40度近くなることも。
熱や発疹と同時に、首や耳の下のリンパ腺がはれ、ふれると小指の先くらいのグリグリができているのがわかります。これも風疹の大きな特徴です。
このほか、白目が赤く充血したり、のどが赤くなって痛んだり、軽いせきが出ることもありますが、熱は数日で下がりますし、発疹などの症状も4~5日目 には軽くなります。

かかっても症状が出ないことも

風疹は、一度かかれば免疫ができます。また、軽いときは熱もほとんど出ず、発疹もわずかなため、ウイルスに感染したことに気づかないで終わってしまうことも(不顕性感染)。健康に育っている子にとってはそうこわくない病気ですが、まれに発症後4~5日か、回復期に入ってから脳炎を起こすこともあるので、油断はできません。また、小学校高学年以上の子や大人がかかると症状が重くなりがちで、頭痛や関節炎のほか、皮下で内出血して紫斑が出てくる場合もあります。特に、妊娠4カ月までの妊婦が感染すると、生まれてくる赤ちゃんにはトラブルが起きる心配があるので、注意が必要です。
人にうつりやすいのは発疹の出る数日前から、発疹の出たあと5日間ぐらい。保育園などの集団生活はお休みして、外出も控えましょう。感染している子どもは、妊婦に近づけないのがマナーです。

ケアは?

風疹ウイルスに効く薬はないため、症状に応じたケアをします。熱が高いときには脱水症状に気をつけて、水分補給を心がけてください。発疹は多少のかゆみを感じることがありますが、強くかきすぎると点状出血斑が出たりしやすいので、注意しましょう。汗をかくとかゆみも増すので、冷たいタオルで患部を冷やしてあげると汗も止まり、かゆみも軽減します。
子どもの場合、合併症はほとんどなく、軽くすむことが多いのですが、熱がなくても発疹が消えるまでは外出を控え、自宅で静かに過ごしましょう。
また、風疹でとくに気をつけたいのは、お母さん自身。子どもが風疹に感染したとき、過去に風疹に感染したと確信を持てず、現在妊娠しているお母さんは、かかりつけの産婦人科に一度相談してみてください。
妊娠していなくても、これから妊娠する可能性がある女性で、以前風疹にかかったかどうかわからないときには血液検査で抗体値を調べておきましょう。免疫がないときには予防接種を受けておくことをおすすめします。
赤ちゃんも1才までは予防接種を受けることができます。接種すると、1~2週間は接種した子どもののどからワクチンのウイルスが外に出ていくことがありますが、この風疹ウイルスは弱毒化してあるので、他人には感染しないといわれています。ですから、予防接種を受けた子からお母さんに風疹がうつる心配はありません。

読者の体験

グズグズしているな、と思っていたらその翌日に発疹が出ました

圭輔くん(当時10カ月)・みどりママ
1日目 朝からなんだか不機嫌。かぜのひき始めかも、の予感。熱は37度。病院に行くほどではないので様子を見ることに。
2日目 朝、37・5度。着がえさせようとパジャマを脱がせると、おなか一面に赤くこまかい発疹が。近所の小児科で風疹という診断。薬が出される。帰宅後、発疹が全身に広がり、真っ赤になってしまった。別の病気かもしれないと小児科に電話をしたところ、「風疹の発疹は全身に出ますよ」とのこと。機嫌はよくない。食欲もないので、この日は麦茶と母乳でしのぐことに。
3日目 発疹は相変わらずだが、熱は下がり、食欲も少しずつ戻ってきた。でも、まだ離乳食より母乳が主。
4日目 発疹の赤みが少しずつひいてきた。機嫌もよい。
7日目 完治。

ママからのコメント
食欲もなく、水分不足も心配だったので、発疹の出た日はひっきりなしにおっぱいを飲ませていました。精神的な安らぎにもなったみたいです。

FromDoctor 体調が悪くて食欲がないときは飲めるものを飲ませましょう

体調が悪く食欲のない日には、離乳食を無理に食べさせようとしてもむずかしいでしょう。離乳食を受けつけない圭輔くんのママが、とにかく母乳でしのごうと考えたのは正解です。病気のときは、とにかく飲んでくれるものが一番。お母さんのおっしゃるように、精神的にも母乳が安定剤の役目も果たしたのではないでしょうか。

COLUMN 妊娠中にかかると心配な病気について

風疹のウイルスは感染力が強く、妊娠4カ月までに感染すると赤ちゃんの目や耳の障害、心疾患、発達異常などの「先天性風疹症候群」にかかる可能性があります。ただし、影響があるのはお母さんが初めて感染した場合。免疫があれば再感染しても心配ありません。
現在、多くの病院が妊娠初期に風疹の抗体価検査を行っています。抗体価は8倍、16倍、32倍というように倍々の数値で示され、8倍未満なら抗体がなく、16倍以上128倍以下であれば、免疫を持っているので一応安心です。また、256倍以上だと比較的最近かかった可能性があると考えられています。抗体価8倍未満は風疹に対する免疫がないと考えられますが、妊娠中に予防接種は受けられないので、感染しないよう厳重に注意すること。また、妊娠前に予防接種を受けた場合には、その後2カ月は避妊が必要です。
りんご病は妊娠初期に感染すると、胎児の造血が障害され、胎児が心不全を起こし、胎児水腫という状態が起きることも。こうなると流産する確率が高いといわれています。胎児水腫を起こすのはごくまれなケースです。
水ぼうそうの水痘ウイルスも胎盤を通過してしまうため、妊娠初期に感染すると胎児死亡で流産することが多いといわれています。水頭症や知能低下、四肢発達不全などを伴う先天性水頭症症候群が起こることもまれにあります。ただし、風疹にくらべると赤ちゃんに異常が起きる可能性は非常に低いといわれています。

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