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完全保存版

Part4 全身の病気編
■吐く・下痢をする病気 |
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急性胃腸炎(ウイルス性)・ロタウイルス性下痢症
ウイルス感染が原因で起こる「おなかにくるかぜ」で、代表格はロタウイルスによるもの。
症状は下痢、嘔吐、発熱など。下痢と嘔吐で急速に水分が失われるので脱水症にならないようこまめに水分補給をしてください。
治療は脱水予防と下痢への対症療法が中心になります。 |
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かぜなどのウイルスに感染して、胃や腸に炎症を起こす病気のこと。いわゆる「おなかにくるかぜ」で、下痢や嘔吐、発熱などの症状が見られますが、中には下痢はしないで吐きけだけが見られるという場合も。
下痢&嘔吐で脱水が進むおそれが
秋から冬にかけて感染することが多く、代表的なのがロタウイルスに感染して起こる白色便性下痢症(コラム参照)。ロタウイルスに感染すると灰色から白っぽい粘土のような色をした、水溶性の下痢便をします。その他のウイルスに感染して起こる急性胃腸炎の場合は、同じ下痢便でも黄色っぽい色のことのほうが多いようです。
ウイルス感染が原因となる胃腸炎の場合、細菌感染が原因となる場合よりも症状は軽いことが多いのですが、嘔吐を伴う場合は要注意。下痢で失われた水分を補給しようとしても、嘔吐があるため満足に水分補給ができず、脱水症が急速に進んでしまうことがあります。
嘔吐がある場合、飲むと吐いてしまうというはげしい症状が続くのは、だいたい半日〜2日ぐらい。5〜6日ぐらいで治るのが一般的です。 |
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ウイルス性の急性胃腸炎には、特別な治療法がなく、脱水予防と下痢に対する対症療法を行うことになります。
この病気でいちばんこわいのは、嘔吐と下痢による脱水症状です。脱水症状を引き起こすと、嘔吐と下痢で体の水分が不足すると、口から水分をとってもおしっこや汗が出なくなったり、おしっこの量や回数が減ったりします。体内の水分の量が減ると血液の量もぐっと減るので、ぐったりして体力が減退します。とくに、ロタウイルス性下痢症の場合、ふつうの急性胃腸炎とくらべて、嘔吐や下痢の症状がはげしいため、脱水症状を起こしやすいので、注意が必要です。
とにかく水分をこまめに少量ずつ補給することが大切。水分は湯冷まし、麦茶、りんご果汁(みかんなどの柑橘類の果汁は下痢の原因になることがあるので避ける)など何でもかまいませんが、赤ちゃん用のイオン飲料は体に負担がかからず、すばやく吸収されるので、おすすめです。水分は一度にたくさん飲ませようとすると、嘔吐を誘うことがあるので根気よく何回かに分けて少量ずつ与える、のが基本です。赤ちゃんが口からの水分補給を全く受けつけなくなったら、点滴が必要。脱水が進んでしまう前に、すぐに病院に連れていってください。
様子をよく観察して、脱水が疑われたら、病院へ
脱水症かどうかを見きわめるポイントは次の5つ。
1)おしっこの量が減る。
2)唇が乾いている。
3)手のひらがカサカサしている。
4)顔色が悪く、ぐったりとしている。
5)皮膚に張りがない。
赤ちゃんにこのような様子が見られたら、できるだけ早く病院へ連れていきましょう。
肌のトラブルを防ぐためこまめにおしりのケアを
急性胃腸炎の場合、頻繁に下痢をしますので、おしりのケアも忘れずに。おしりの汚れは毎日シャワーや座浴できれいに洗い流してあげてください。汚れたらすぐケアしてあげるのがポイント。市販のおしりふきなどでこすると、汚れがきちんと落としきれないだけでなく、こすることが刺激となっておしりがただれてしまうこともあるので、気をつけましょう。 |
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最初に下痢、そして発熱。嘔吐はありませんでした
隼人くん(当時11カ月)・理江ママ
| 1日目 |
昼間はいつもどおり元気、でも白いものが少しまじった下痢を2回する。そして夜眠るときに38・3度の熱。頭に水枕、おでこに冷却シートをはって寝かせる。 |
| 2日目 |
熱は37・3度に下がったが、下痢を2回。食欲はあるが、元気はない。 |
| 3日目 |
下痢を4回。便の色は灰色っぽい緑色から白っぽい色に。小児科で薬をもらう。 |
| 4〜6日目 |
下痢が1日10回以上。飲んだり食べたりすると、すぐに下痢をする。機嫌も悪く、せきと鼻水も少し出る。食欲はあり、重湯を食べるが元気がない。グッタリとしていて、眠ってばかり。 |
| 7日目 |
下痢はやはり1日10回以上。便はだんだん黄色い粘りのある状態に。少し元気が出てきて、遊んだりするように。おかゆもよく食べる。 |
| 8日目 |
下痢は3回に減り、だいぶ落ち着いてくる。離乳食もよく食べ元気に。1週間ぶりのおふろで大泣き! |
| 9日目以降 |
鼻水はしばらく続いたが、その後下痢も回復。 |
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ママからのコメント
初めての病気だったので、とても不安でした。私もかぜぎみだったので、夫の実家に泊まり、義母に助けてもらってのケア、とても心強かったです。下痢のたびにおしりをお湯で洗っていましたが、おしりがだんだん赤くなっていき、ふくたびに痛がってかわいそう! 病気の間、だっこばかりしていたので、治ってからもしばらく甘えん坊に。 |
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脱水の心配がなければおふろはきちんと入れてあげて
これは、ロタウイルス性下痢症のかなり典型的な経過ですね。隼人くんの場合、いきなり38度と高い発熱なのでママもびっくりしたでしょう。でもこれはそんなに珍しいことではありません。経過、ケアともにとくに問題はないと思いますが、ちょっと気になるのがおふろ。脱水などが見られなければ、熱があってもおふろは入れてもOK。 |
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はげしい嘔吐と下痢でひどい脱水症に!
郁弥くん(当時10カ月)・朋恵ママ
| 1日目 |
午後から嘔吐が始まり、合計6回前後吐く。すぐに救急外来を受診。その際に白い便をする。「急性胃腸炎の疑い」と言われ、その日は点滴をして、帰宅。夜中も数回嘔吐。熱も38度台。 |
| 2日目 |
午前中ははげしく吐いていたが、午後になって少し落ち着く。でも下痢がひどい! |
| 3日目 |
初日にもらった薬を飲ませてもすぐに吐き、一向によくならないので、今度は小児科を受診。待っている間に熱は39度を超える。「ロタです、ひどい脱水症状だから、すぐに入院を。なぜもっと早く連れてこなかったの!」と言われる。
このときの郁弥は全身の皮膚が乾いて、目は落ちくぼみ、舌もベタついて、まるでミイラのようだった。すぐに点滴を行う。 |
| 4〜9日目 |
おむつがえのたびに、うんちとおしっこの量を計測。回復していくのがわかる。 |
| 10日目 |
退院。 |
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ママからのコメント
私の判断ミス。2日目に再度受診していれば……と大後悔! |
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脱水が進むと命にかかわることも
ロタウイルス性下痢症で一番コワイのが、この脱水症。はげしい嘔吐と下痢で体じゅうの水分がどんどん失われ、命に危険のある場合もあるのです。3日目にはかなり脱水も進んで、医師にも重症なのが一目瞭然だったと思います。もっと早いタイミングで受診すべきでしたね。 |
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ロタウイルスによる下痢は赤ちゃんには多い病気
冬に流行するロタウイルスに感染して起こるロタウイルス性下痢症(白色便性下痢症)は、ウイルス性の急性胃腸炎の代表格。赤ちゃんや幼児に多い病気の一つで、とても感染力が強いのが特徴です。ですから一人が感染するときょうだいすべてにまずうつると考えてよいでしょう。症状は、米のとぎ汁のような白っぽい下痢便と嘔吐が特徴。嘔吐が見られず、下痢だけという場合もあります。こうした症状はたいてい4〜5日程度、長いときで1週間ぐらい続き、1〜2日発熱が見られる場合もあります。白色の下痢便は診断の決め手になるので、おむつを持って受診して。また、乳糖不耐症(71P参照)を二次的に発症することも。ロタウイルスは感染した赤ちゃんが排泄した便や嘔吐物、唾液などに出てくるので、これらのものにふれたり、扱ったあとはせっけんできちんと手を洗ってください。脱水を防ぐため、こまめに水分補給をします。目安としてはふだんの半分ぐらいの量の水分がとれていればOKです。 |
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