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 ベビー > 赤ちゃん(0-2才) > 3才までの病気百科
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3才までの病気百科

Part5 局所の病気
■骨・関節のトラブル
 骨や関節のトラブルの多くは早めに発見して、治療を開始すれば、治ります。足の開きや首のかしげぐあいなど、チェックしましょう。
先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)
股関節がずれたり、はずれたりする病気。
圧倒的に女の子に多く、9割が後天的なもの。治療で治ります。

どんな病気?

 股関節がずれたり、はずれたりなどの脱臼を起こす病気で、完全にはずれている完全脱臼、関節がはずれかかっている亜脱臼、股関節の屋根に当たる部分の発育が悪い股関節臼蓋形成不全の3種類があります。

3〜4カ月健診で発見されることが多い
 股関節脱臼は女の子に多く、男の子の約10倍の頻度で起こります。この病気が最初に発見されるのは、生後3〜4カ月健診のときでしょう。赤ちゃんは脱臼が起きても、痛みもなく、泣いて訴えるということがありません。一般的に左右の太もものシワの数などで、気づかれることが多いようです。具体的な症状は
1)ひざを曲げた状態で股を広げると股関節にポキポキや、クリッという音がする。これは股関節がはずれたり、はまったりするときに出る音の可能性があります。
2)両足を曲げて、ひざが外側を向くように広げてみると、開きが悪い。
3)両足をそろえると、太ももやおしりのシワの数が左右で違う。左右の足の長さも違う。
4)歩き始めが遅い。しかも足を引きずるように歩く。歩き始めから足を引きずるようにしているときは、脱臼の可能性があります。しかし、両側とも脱臼がある場合は、この症状ははっきりとは出ません。

赤ちゃんの自然な姿勢を妨げることが誘因に
 「先天性」という名がついていますが、9割以上は後天的なもの。生後間もない赤ちゃんを裸にしてあおむけに寝かせてみると、ひざを曲げ、股を開いてカエルのような格好をします。股を中心にM字形になっている、このスタイルが赤ちゃんにとっていちばん無理のない、自然な姿勢です。しかし、赤ちゃんはもともと関節がゆるいので、股関節もはずれやすく、本来カエルのように曲がっている足を、無理に真っすぐにさせようとしたり、この姿勢を妨げるような形のおむつや衣類をつけることで、股関節の発達がうまくいかず脱臼してしまうのです。
 痛みはありませんが、ほうっておくと関節が変形することもあります。おかしいなと思ったら、整形外科を受診しましょう。股関節脱臼と診断されても、治療をすればほとんどはきちんと治ります。早めに気づいてあげましょう。  昭和30年代ごろまでのおむつは、昔風のもので、おんぶも足を真っすぐにさせていたため、股関節脱臼の子どもが多かったものです。現在はおむつも股に当てる「股おむつ」ですし、だっこも足の間に手を入れるよう指導されているため、股関節脱臼は以前よりグッと減っています。

ケアは?

 股関節脱臼かどうかは整形外科でX線撮影をして調べます。検査の結果、やはり股関節脱臼だということになれば、治療が必要になります。そこでいちばん大切なのは、赤ちゃんのやわらかい骨や軟骨を傷つけずに、上手に脱臼を戻して、正常な発育ができるようにしてあげることです。
 臼蓋成形不全のような軽度の脱臼や、脱臼が疑わしいという程度の場合は、当面、おむつの当て方や抱き方に気をつけます。おむつがえのときは赤ちゃんの両足首を持って持ち上げたりせず、おしりの下に手を入れて腰から全体を持ち上げるようにします。また、医師の指導を受けて足を広げるような体操をしてもいいでしょう。ほとんどの股関節脱臼は軽度のもので、このような日常の注意で治ります。

 完全脱臼が疑わしい場合や、すでに股間節がはずれている場合、おむつやだっこの注意だけでは治らない場合は、治療用の装具をつけます。この装具は、リーメンビューゲルといい、簡単なバンドを肩から足にかけてつるし、赤ちゃんが足を動かしているうちに自然に脱臼が治るように工夫されたものです。
 装着期間は平均3〜4カ月で、生後3〜6カ月の間にこれをつければ、関節がはずれかかっているだけの亜脱臼で100%、完全脱臼でも90%が治ります。
 装具をつけてもよくならない場合は、けん引といって、足を引っ張る治療をします。これは基本的に入院が必要。それでも治らない場合もあり、全体の3%が手術が必要になります。いずれにせよ、信頼できる整形外科医の指導のもとで、根気よく治療を続けましょう。
 先天性股関節脱臼の子どもは、脱臼が治っても、将来関節が変形して、痛みを訴えることのないように、同じ病院でみてもらう必要があります。

読者の体験

右足がおむつを当てにくい……日常の注意で様子を見ることに
円花ちゃん(当時6カ月)・真奈美ママ
生後2カ月 おむつのサイズはSでいいはずなのに、右足がおむつを当てにくいと感じる。
生後3カ月 生まれた産婦人科でみてもらう。「さわった感じでは大丈夫だと思う」と言われ、3〜4カ月健診まで待つことに。
生後3カ月
と29日
3〜4カ月健診で、産院と同じ診断。心配なら整形外科でみてもらうようにと、病院を紹介してもらう。
生後4カ月 整形外科でレントゲンを撮ってもらったところ、右足と左足の股関節の大きさが少し違うとのこと。装具はつけずに、月1回の診察で様子を見ることに。
生後5〜6カ月 病院へ。レントゲンを撮るが、あまり変わらない。おむつは少し大きめをして、足を自由に動かせるようにし、だっこも足を開いてするよう指導される。将来、左右の足の太さが違ったり、足を引きずるようなことはないだろうと言われホッとするが、20〜30年後に痛みが出る可能性があるとのこと。
生後7カ月 左右の開きがほぼ同じになってきている。ただ発達はふつうより1カ月ほど遅いとのこと。まだおすわりも完璧ではない。さかごで生まれたのが原因かも。左右が同じになるまで、月1回の診察を続ける。
ママからのコメント
 さかごで足を引っ張るようにして生まれたためか、軽度とはいえ股関節脱臼になってしまいました。発達は、長い目で見て、ゆっくりでも確実に成長してくれればと思っています。


>>骨、関節のトラブル
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