0~2才、おやつの4つの約束

「おやつ」は、赤ちゃんが喜ぶのでつい無意識にあげてしまいがち。「おやつが楽しみ!」というのは大人も赤ちゃんも共通ですが、実は、発達途中の未熟な体の赤ちゃんにとって、「おやつ問題」はぜひきちんと知っておきたい要注意テーマなのです! いつから? どんなものを? どのくらい? 今回は、じっくり「0~2才時代のおやつ」について研究してみました。
★文中にある、離乳食の進め方の目安は、ゴックン期は5~6カ月、モグモグ期は7~8カ月、カミカミ期は9~11カ月、パクパク期は1才~1才3カ月くらいをあらわしています。

0~2才、おやつの4つの約束

赤ちゃんの体は未発達!おやつのあげ方にはポイントがあります

赤ちゃんは、生後5カ月くらいから離乳食がスタートします。おっぱいやミルクを「飲む」食事から、形のある食べ物の食事へと、1才過ぎの完了期に向けてゆっくり進めていきます。「おやつ」を食べていいのは、赤ちゃんが朝、昼、夕3回食になる、9~10カ月ごろからです。でも、離乳完了までは、離乳食そのものが大切!1才過ぎまでは、「おやつ」は栄養的には、ほとんど必要ないということを覚えておきましょう。1才3カ月ごろを境に、離乳完了の前と後で、おやつの役割、内容、量はがらりと変わるわけです。赤ちゃんの発達に応じたおやつの考え方や、ベビーフードおやつと市販のおやつの比較、おやつと虫歯の関係などについて、4つのポイントを整理していきましょう。

[その1]離乳の完了前と完了後では、おやつの考え方が大きく違います

赤ちゃんせんべいや卵ボーロなど、ベビーフードおやつは、5カ月くらいからOKという商品も多く出ています。繰り返しますが、1才までの赤ちゃん時代、栄養的には実はおやつは必要ありません。与えるとしたら、食事が朝昼晩と3回きちんととれるようになった、カミカミ期半ば(9~10カ月ごろ~)からになります。それも、ほんの補助的な意味なので、果汁などの飲み物プラス赤ちゃんせんべい2枚程度が基本、お楽しみ程度と考えておきましょう。

でも、ガラリと変わるのは、「離乳が完了」した1才過ぎから!ほとんどの栄養を固形物からとるようになりますが、1才児は、体の大きさの割にエネルギーがたくさん必要なので、とても3回の食事では補いきれなくなります。そこで、食事の中で「おやつ」が重要な役目を果たすようになってくるのです。

[その2]0~2才までは、ベビー&幼児フードおやつが基本

それでは、どんなおやつを与えたらよいのでしょう?ママたちは毎日の離乳食作りや日常の家事や育児で大忙し、お散歩など外遊びにもたくさん行きたいですね。だからこそ、時間も手間もかからないベビーフードおやつがいちばんのおすすめです。

各メーカーから、安心な材料で、カロリーや塩分や脂肪に配慮された商品が数多く出ています。また最近は、離乳を完了した1才代からのおやつとして幼児フードにも注目です。ベビーフードおやつと同様、栄養的に配慮されているのでこちらもおすすめ。さらに、最近はベビー&幼児フードおやつは、鉄分やカルシウムを強化したもの、野菜や海草など不足しがちな栄養素をプラスしたものなど、付加価値のあるものが多く、おせんべい、クッキー、クラッカー、蒸しパンなどバリエーションも豊富です。

また、カロリーや塩分のことを考えると、手作りのおやつも見逃せません。その場合は、むずかしく考えずに、果物やいも類、穀類、乳製品など素材を生かして、電子レンジでチンするだけ、切るだけ、混ぜるだけなど、手軽なものを無理なく取り入れましょう。

■手作りするなら、自然の素材でお手軽に

いもや、イチゴ、バナナ、みかんなどの果物、ヨーグルトなどを使えば、手軽にできてほんのりした甘みで赤ちゃんも大喜び。

■ベビー用の商品ならカロリーも塩分も低め、安心してたくさん食べられる

ベビーフードおやつなら5.5枚

市販のクッキーなら2枚

牛乳を150ml飲んだときの、市販お菓子とベビーフードおやつ(1才代)を比較してみました。食べてよいおやつの量の違いに注目!ベビー用ビスケットなら糖分、塩分、脂肪分が少なく、量もたっぷり食べられて満足度も大。品質の点も安心。

[その3]市販のおやつは、なるべく1才を過ぎてから!大人には少しの量でも赤ちゃんの体には負担に!

1才過ぎからごくたまに
大人がおいしそうにつまんでいるのを見ると、赤ちゃんはほしがりますね。少しだけならと、つい与えてしまいがちですが、ちょっと待って!大人には少量に感じても、体の小さな赤ちゃんにしてみれば、けっこうな量になります。
内臓機能が未熟な赤ちゃんにとって、塩分や脂肪分、香辛料、添加物は体に大きな負担がかかるのです。また糖分が多いと虫歯も心配ですし、脂肪分が多いとカロリーのとりすぎで、食欲不振にもなりかねません。おまけに、市販のお菓子の濃い味を覚えると、マイルドな薄味のベビー用おやつは受けつけなくなってしまうのです。
特に1才前の赤ちゃんは消化、吸収が未発達なので、形がやわらかくて食べられそうと思っても、なるべく市販のお菓子は避けましょう。赤ちゃんの見えるところにお菓子をおいたり、赤ちゃんが見ている前で、大人がつまむのをやめるだけでも効果があります。

[その4]虫歯予防のためにも、ダラダラあげない!1日1回、量を決めて

おやつの与え方でいちばん気になるのが虫歯ですね。予防のポイントは、まず虫歯の原因となる糖分の少ないおやつを選ぶこと。手作りの場合も、砂糖をあまり使わないもの、果物やいも類など自然の甘みのものがいいですね。また市販のお菓子では、歯にくっつきにくいものを、表を参考にして選びましょう。
さらに、少量でもひんぱんに食べると虫歯になりやすいので、時間と与える回数を決めましょう。食べたあと歯みがきやぶくぶくうがい、水や麦茶を飲む習慣をつけることも大切です。キシリトールなど虫歯にならないという甘味料が使われているお菓子も多く市販されていますが、原材料に砂糖やはちみつなどが一緒に使われていたら、虫歯のおそれがありますから注意して。
また、与える回数は1日1回に。おやつを食べ過ぎると、食事の時間になってもおなかがすきません。食事がしっかりとれないと、中途半端な時間におなかがすいて、またおやつをほしがり、だらだら食べになるという悪循環になりがち。余分なエネルギーをとると肥満にもつながります。
いずれにしろ、おやつは1日1回が基本。時間を決め、量は食事にひびかないことが鉄則です。けれども、例えば、1~2才代で早起きして活発に動き、食事をしっかりとる子なら、おやつは2回にしてもOKです。また、小食タイプやあまり動き回らないおとなしい子など、子どもの個性に応じて、与える量や内容を工夫していくことが必要になってきます。

市販のおやつを選ぶなら、歯にくっつきにくい、虫歯になりにくいものを!

【特に高い】ドロップ、ヌガー、ガム、トフィー、キャラメル

ほとんどが砂糖といえるほど糖分が多いもの。おまけに、ドロップなどはなかなかとけず、長く口の中に入っているし、キャラメルは歯にくっつきやすいので要注意!

【高い】チョコレート、こんぺいとう、和菓子、カステラ、ビスケット加工品、ビスケット、クッキー、プレッチェル

糖分が多く、食べたあとも歯にくっつき、食べかすが、なかなかとれません。また、チョコレートはおいしいので習慣化しがちなお菓子なので、なるべく遠ざけたいもの。

【やや高い】マドレーヌ、フルーツケーキなどのスポンジケーキ、かりん糖、栗おこし、レーズンサンド、ウエハース、コーンフロスト

やはり糖分が多いのですが、ポロポロ、サクサク、パリパリの食感のものたち。糖分のわりには、歯にくっつきにくい形状です

【低い】バニラアイスクリーム、甘栗、砂糖不使用のビスケット

アイスクリームは、砂糖を多く含むのですが、口の中ですぐとけ、歯にくっつく時間が短いため虫歯になりにくいよう。同じビスケットでも砂糖を使っていないものが、虫歯のなりにくさからはおすすめ。

【とくに低い】せんべい、クラッカー、スナック菓子、ピーナツ

砂糖が入らないうえに、カリカリと砕けるため、歯にくっつきにくいものばかり。ただし、ピーナツなどナッツ類は誤飲のおそれがあるために4才までは食べさせないで。

長い間口の中におくキャンディー類やガムは危険度が最高。砂糖の含まれないおやつは虫歯についての心配は、低レベルですが、塩分、脂肪分が多いものもあるので、注意して。※「子どもの虫歯と予防」日本大学小児歯科、「市販菓子のう蝕誘発能による分類」(松久保)より

アドバイス:上田玲子先生(栄養学博士・管理栄養士)
取材・まとめ:小谷栄子
撮影:松久幸太郎

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