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●さまざまな原始反射が見られます
正常な生まれたての赤ちゃんに見られるのは背臥位(あおむけ姿勢)です。顔をどちらか一方に向け、手は半ば開いてひじを曲げています。足もひざを曲げ、股を開いています。腹臥位(腹ばい)にしてやると、ひじもひざも曲げ、おしりのほうが頭より高くなる姿勢をとります。
こうした赤ちゃんの自然な姿勢を観察することは、赤ちゃんが正常かどうかを知るうえで、とても重要なのです。
生まれたての赤ちゃんにはさまざまな原始反射(未熟な反射機能)が見られます。たとえば、赤ちゃんの手のひらに指を入れるとしっかり握る手の握り反射や、口の中に指を入れると吸う吸啜反射、驚いたように手を開き、ひじを伸ばして両手を上げるモロー反射などです。モロー反射はおふろに入れたときや、大きな物音を立てたときによく見られますね。
生まれたての赤ちゃんといっても、表情は実に多彩です。出生直後の赤ちゃんの意識水準は、覚醒(1.目をあけてじっとしている 2.目をあけて活発に動く 3.泣いている)、睡眠(1.熟睡 2.浅い睡眠 3.もうろう状態)の6つに分けられます。
生まれたての赤ちゃんは眠ってばかりいるのではありません。泣いたり、はっきり目覚めたり、活発に動いたりして、お母さんからの働きかけを待っているようです。
●母乳栄養の赤ちゃんの生理的体重減少
母乳は生後1日目からよく出るわけではなく、赤ちゃんもじょうずに飲めません。加えて胎便が出るため、生後3日目ごろに体重が最低値を示します。生まれたときの体重に戻るのは、一般に約7〜10日ごろといわれています。しかし、国立岡山病院の調べによると、完全母乳栄養では、7日目に出生体重に戻っている赤ちゃんはいません。生後1週間ごろに出生体重に戻るのは、人工栄養や混合栄養の場合で、完全母乳栄養では約20%にすぎません。ですから、病院から退院するとき、出生体重に戻っていなくても心配することはありません。
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| 岩波新書「新生児」山内逸郎より |
眠りの変化
生後1カ月の間にも眠りの変化が見られます。睡眠と覚醒のリズムが小刻みだったものが、だんだんにリズミカルに規則的になってきます。
●スキンシップを密にしましょう
誕生してきた新しい生命と対面するとき、お母さんの心の中には、大きな感動が生まれます。しかし、大仕事を終えた安堵感もつかの間、育児という長距離マラソンが始まります。
さて、生まれたての赤ちゃんに対するお母さんの働きかけの第一歩は、なんといっても肌と肌とをふれ合うことです。最近では、分娩直後のまだへその緒がついたまま、少しの間、赤ちゃんをだっこさせてくれることもあります。
実は、出生直後の赤ちゃんは目が見えるのです。しかも、出生直後の1時間以内に、目をあけじっとしている覚醒状態となることが多いのです。このチャンスに母と子の最初のスキンシップが得られると、母子の間に特別に強い母子の絆が生まれるとされています。
医療機関によって、出生直後に肌と肌をふれ合うチャンスがないこともあるでしょう。しかし、できるだけ出生後の早い機会に母と子が接触できれば、母子の絆がより深まるといわれています。
●母乳育児を成功させるために
出生直後の赤ちゃんも目が見えていると言いましたが、ちょうどお母さんの腕に抱かれたとき赤ちゃんの目に映るお母さんの顔は、最も焦点が合う位置にあります。授乳の回数が多くなればなるほど母と子の目と目で結び合う接触のチャンスがふえるわけですね。お母さんの心に豊かな母性愛をはぐくみ、赤ちゃんの心にしっかりとお母さんの存在を印象づけるためにも母乳育児をおすすめしたいのです。成功のコツは、時間にこだわらずに与えることと、赤ちゃんの体重増加にあまり神経質にならないことでしょう。
入院中は助産婦さんなどの手助けがありますが、退院をすると、お母さんはひとりで心細い存在になります。周囲の人が家事を手助けし、お母さんには赤ちゃんとぴったり寄り添う生活を確保してあげることがたいせつです。赤ちゃんが静かな間はお母さんも一息つきたいものですが、この目覚めのときこそ、抱いて語りかけてあげましょう。
母子相互作用(Mother Infant Interaction)
生まれたての赤ちゃんであっても、赤ちゃんはお母さんのやさしい語りかけに合わせて体を動かして反応します。両親と赤ちゃんの間に見られる「共鳴運動」をエントレインメント」といいます。
おへその手当て
へその緒はふつう5〜7日くらいでとれるようです。つまり入院中にとれ、手当てを助産婦さんなどに手助けしてもらえるわけですね。
しかし、ときには生後2週間ぐらいついたままという赤ちゃんもいます。自宅に帰ってからへその緒がとれた場合、ジクジクぬれている間は、アルコールで消毒します。ジクジクや出血が長引くようなら、化膿の心配があるので出産した病院で診察を受けましょう。

1 おへそがジクジクしていたら、アルコールを綿棒につけ、へそのくぼみの中を消毒します。 |

2 アルコール消毒液は、市販の滅菌ガーゼを当てておきます。 |

3 少し乾いたら消毒剤をつけ、そのままにしておきます。 |
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