指導/遠藤勝英先生
遠藤産婦人科医院院長。慶應義塾大学医学部卒業。同大学産婦人科医局、大田原赤十字病院、平塚市民病院、慶應義塾大学病院、荻窪病院、ジョンス・ホプキンス大学産婦人科、聖母病院をへて、現職に。専門は不妊と周産期、超音波。小6と小2のお子さんはご自身でとりあげた、やさしいパパ先生です。
鼻の穴が開通し、顔だちも鮮明になるころ。盛んに手足を動かしています(25週目)。
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聴力や皮膚が完成し、大脳皮質も発達してきます
皮膚が厚みを増してほぼ完成し、脂肪分泌が盛んになって体中バターのような胎脂でおおわれています。目にはまぶたができ、鼻の穴も開通。25週には聴力が完成するので、ママの心音のほか、ママの声もちゃんと聞こえています。眼球も運動を開始して、ものを見る機能もでき始めますし、味覚も発達して、甘みや苦みも感じることもできるのです。
大脳皮質も発達し、自分の意思でじょうずに体の向きを変えることができるようになるので、体を伸ばしたり縮めたり、手足を握ったりと、こまかい動きもじょうずになってきます。また、何かを記憶したり、いろいろな感情も芽ばえてくるころでもあります。
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おなかが大きくなることで
腰痛などのトラブルが続出
27週になると子宮底長は23〜24??になり、おなかは前や上腹部までせり出してきます。そのため、立っているとき、体のバランスをとるために自然にそった姿勢になりやすく、背中や腰の痛みが増してきます。
また、子宮が大きくなるにつれて下半身の血液の流れが圧迫され、太ももやふくらはぎ、外陰部などに静脈瘤ができやすくなり、痔に悩まされる人も少なくありません。
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水の成分は
赤ちゃんのおしっこ
羊水は主に母体の血液の成分である血漿から作られて、赤ちゃんを包む羊膜や胎盤からしみ出てきますが、妊娠後期になると赤ちゃんが羊水を飲み込んで尿として排泄する胎児尿、つまり赤ちゃんのおしっこが主成分となります。超音波による観察では、赤ちゃんは20〜25分間隔で排尿するといわれています。
受精して1週間後に 羊水ができはじめます
羊水ができるのは妊娠のごく初期。受精して1週間後には受精卵の核分裂の過程で水がたまり、羊水になるのです。妊娠5週目には胎??が確認できますが、これは羊水がたまってきている証拠。7週ころには10ccしかない羊水も、妊娠30週前後では700〜800ccに増え、その後しだいに減って出産のころには200cc〜400ccに。
外からの圧力より胎児を守り、 栄養を与え、保温などの効果も
羊水は、下のイラストのように赤ちゃんを守り、快適に過ごすことができるように働いています。
羊水には、赤ちゃんや臍帯にかかる物理的な衝撃をやわらげるクッションとしての役割があります。だから、ちょっとおなかをぶつけても、赤ちゃんにはまず問題ありません。
羊水は赤ちゃんの体温を保つために常に37〜38度に保たれています。気候などの影響を受けにくく、羊水の中はいつもあたたかくて快適な環境です。
羊水はお産が始まったときに破水して産道を殺菌しますが、それと同時に産道をなめらかにして、赤ちゃんを通りやすくする潤滑油の役目も果たします。
羊水の中に浮かんでいる赤ちゃんは、羊水のおかげで自由に活動できるスペースをキープ。また、赤ちゃんの肌が卵膜にくっついてしまうのを防ぎます。
羊水の中にはたくさんの酵素やタンパク質、ホルモンなどの成分が含まれています。赤ちゃんはこの羊水を飲んで栄養分を吸収し、おしっことして排泄しています。
約37〜38度で独特のなまぐささが
羊水の温度はママの体温より少し高めで、約37〜38度。酵素やタンパク質、塩分などの成分が含まれているアルカリ性の液体で、無色から淡い黄色をしていますが、妊娠末期には胎脂などがまざってやや乳白色っぽくにごってきます。味はややしょっぱく、独特のなまぐささがあるので、もし破水してもにおいで尿との区別がつきます。
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<むくみ>
黄体ホルモンの増加がいちばんの原因です
妊娠すると、指輪がきつくなったり、靴が入らなくなったりしますね。このむくみは、水分をため込む性質がある黄体ホルモンの増加が主な原因。胎児や胎盤に含まれる水分と、羊水が3.5リットルあるだけでなく、ママの血液の中や子宮、乳房などにため込む分の総量が3リットル。つまり、妊娠前より合わせて6.5リットルも水分が増加するのです。
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<貧血>
妊婦さんの2人に1人は貧血だと言われています
妊娠10週ごろから、妊婦さんの血液の量は次第に増加。32週ごろにはほぼピークに達して、妊娠前の約40〜50%も増えます(2倍近くになる人も)。ところが、赤血球は原料の鉄分がないと作られません。もともと女性は鉄分の貯蓄が少ないため、原料不足で赤血球が十分作られず、血液は濃度の薄い水増し状態になり貧血になるのです。
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