あなたは平気? 妊娠と性感染症
感染症というのは、いつでも厄介なものです。
特に、妊娠中に性感染症にかかると、お母さんの体ばかりか、おなかの赤ちゃんの健康も損なわれることがあります。
どんな病気があって、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
健診を受けていれば「気がつかない」ことはないはず……
今の日本では、妊娠した人に対するケア対策がしっかりしていますから、素通りで、どの感染症にも気づかずにお産になってしまうということはほとんど考えられません。
妊婦さんは、まず妊娠が確定してから初めて受ける健診で、血液検査をします。このとき必ず含まれているのは、梅毒、HIV(エイズ)の検査です。また中期から後期になると、GBSという病気の検査もします。ですから、この3つの病気については、間違いなく有無を確認することができます。
その他、産院によってしたりしなかったりする検査もあります。クラミジア検査もそのひとつ。妊娠中の健康が気になる場合は、産院に依頼してひととおりの病気の検査をしてもらうとよいでしょう。事前に費用を聞いておけば、その場で慌てることもありません。
最近では自分で検体を採取して郵送し、調べてもらう検査キットもあります。しかし、こうしたキットは妊娠前のいわゆる「ブライダルチェック」用のもの。妊娠中であれば、やはり産院で直接調べてもらった法が安全で確実です。
エイズになったら、赤ちゃんを産めないの?
あってはならないことですが、妊娠してからの検査でHIVウイルスに感染していたことがわかる、ということがあるかもしれません。
エイズは後天性免疫不全症候群といって、免疫機能が低下することによって自分の体を守ることができなくなり、最悪の場合死に到るおそれのある病気です。確かに、現時点では完治させる方法は見つかっていませんが、「抗ウイルス剤」も開発されてきました。発症を遅らせる可能性が出てきたのです。また、おなかの赤ちゃんに関しても、100%とは言えませんが、母子感染の率を低くする方法もなくはありません。
ですから、感染がわかっても「もうダメだ」とあきらめてしまわず、まずは担当の医師に相談し、先々の方針を決めていきましょう。
健診を必ず受け、診察も治療もパートナーと!
性感染症の場合、女性ひとりが診察を受け、治療を初めても、あまり意味がありません。またいずれ、性交渉を持ち、そこから再び感染するおそれがあるからです。
この状況を「ピンポン感染」と呼びます。
完全に治しておきたいのなら、パートナーときちんと話し合い、2人で診断・検査を受け、治療も2人で受けないと意味がありません。
できれば妊娠前、遅くても妊娠初期に、2人できちんと話し合っておくのがいちばんですよ!