妊娠高血圧症候群のこと、知っておきたい!
妊娠したからだの変化について、母親学級で勉強したり、本を読んだりすると、必ず「妊娠高血圧症候群」という言葉にでくわすでしょう。なんだかこわそうな病名ですし、イメージできないと不安がつのりますよね。
いったい、どんな病気なのでしょうか。どうすれば防ぐことができるのでしょうか。
少し前までの名前は「妊娠中毒症」
実は2005年まで、この病気は「妊娠中毒症」と呼ばれていました。なんとなく、食べ物や薬などによる中毒なのかな、と思いますよね。私たちがイメージする中毒と妊娠中毒症は、まったく違う病気です。
妊娠中毒症という病名だったころ、高血圧と蛋白尿(尿にたんぱくがみられること)、浮腫(むくみ)、この三つの症状のうち、一つでも当てはまれば妊娠中毒症と診断されました。
この病気は、まだわかっていないこともたくさんあります。でも、長年の研究の結果、尿蛋白や浮腫ではなく、高血圧が本当の問題なのだということがわかってきました。つまり、こちらの呼び方のほうが実情に近いので病名が変更されたのです。
どんな症状が見られるの?
妊娠20週以降に高血圧になるか、高血圧に加えて尿蛋白がみられることを妊娠高血圧症候群、といいます。
妊娠高血圧症候群にもいろいろあって、
1)高血圧だけみられる
2)高血圧と尿蛋白がみられる
3)妊娠前から高血圧があって、妊娠後に尿蛋白がみられる
4)高血圧に加えてけいれんが起きる(子癇)
というふうに分類されています。
本格的に妊娠高血圧症候群と診断される前にも、むくみ(浮腫)がひどくなってきた場合には、病気の前兆かもしれないので、医師の診断をきちんと受けます。
お母さんと赤ちゃんにどんな影響があるの?
お母さんは妊娠中、赤ちゃんを育てるための体になっています。ところが妊娠高血圧症候群になると、大切な母胎が危険にさらされるのです。血管にトラブルが生じれば、けいれんや視覚障害、脳出血。臓器にも、肝臓や腎臓障害、心不全のおそれも出てきます。
また赤ちゃんは、お母さんからの血流が命綱。栄養も呼吸も、へその緒から流れ込む血液に頼っています。もし血流が滞れば、発育障害や退治機能不全が起きたりします。最悪の場合、おなかの中で赤ちゃんが亡くなってしまうこともあるのです。
ですから妊娠中の高血圧は、「ちょっと血圧が高め」というような軽い問題ではすまないわけです。